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武田薬品、進行性ALK陽性NSCLCに対するファーストライン治療でALUNBRIG®(ブリガチニブ)がクリゾチニブと比較して病状進行ないし死亡のリスクを50パーセント以上低減することを示すALTA-1L試験の良好データを発表へ

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米マサチューセッツ州ケンブリッジ & 大阪

(ビジネスワイヤ) — 武田薬品工業株式会社(TSE: 4502)は本日、第3相ALTA-1L試験(ALK in Lung Cancer Trial of BrigAtinib in 1st Line/肺がんのファーストライン治療でALK阻害剤ブリガチニブを検討する試験)の結果を発表しました。これらの結果は、ALK阻害剤未治療の局所進行性/転移性未分化リンパ腫キナーゼ陽性(ALK+)非小細胞肺がん(NSCLC)の成人患者で、独立評価委員会(BIRC)の盲検下での評価に基づき、ALUNBRIGがクリゾチニブとの比較で無増悪生存期間(PFS)が改善され、病状進行/死亡リスクが50パーセント以上低減したことを示しています。ALTA-1L試験の初回中間解析から得られた知見は、2018年9月25日(火曜)にトロントで開催される世界肺がん学会(IASLC)第19回世界肺がん学会議(WCLC)のプレジデンシャルシンポジウムで発表されます。またデータは同時にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンのオンライン版に掲載されます。ALUNBRIGは現在、進行性ALK陽性NSCLCに対するファーストライン治療として承認されていません。

ALTA-1Lは、ALK阻害剤未治療(進行期に1レジメン以下の化学療法を受けている場合を含む)局所進行性/転移性ALK陽性NSCLC患者275人を組み入れたグローバル・ランダム化・非盲検・群間比較・多施設共同試験です。本試験への患者組み入れの適格性は、各施設によるALK検査の測定結果を基準としました。患者はALUNBRIG 180 mgを1日1回(7日間の導入期間では90 mgを1日1回)、またはクリゾチニブ250 mgを1日2回の頻度で投与されました。独立評価委員会の盲検下での評価によれば、ALUNBRIGによる治療の結果はクリゾチニブとの比較でPFSに関して優れ(ハザード比=0.49[95パーセント信頼区間(CI)0.33~0.74]、ログランクp=0.0007)、これは病状進行/死亡リスクの51パーセント低減に相当します。ALUNBRIGに関する安全性プロファイルは、既存の米国向け添付文書情報と全般的に一致するものでした。

コロラド大学がんセンターのJoyce Zeff肺がん研究寄付講座長でALTA-1Lの治験責任医師を務めるD. Ross Camidge医師(MD、PhD)は、次のように述べています。「ALK陽性NSCLC治療の状況は、この10年間ですさまじい変化を遂げ、ALTA-1L試験はブリガチニブがファーストライン治療で重要な役割を果たす可能性を持つことを示しています。ALTA-1L試験は、実臨床へのデータの適用可能性を含め、独自の特徴を備えています。本試験のデザインは、患者が化学療法による治療歴がある場合でも参加可能とし、セントラルラボによる判定を要求するのではなく、各施設の標準的ALK検査に基づき患者を組み入れることで、より多くの患者の組み入れを実現しました。日々変化する状況でブリガチニブが果たす役割への理解を一層深めることになる今後のフォローアップに当社は期待しています。」

武田薬品でブリガチニブのグローバルクリニカルリードと肺がん臨床ポートフォリオ戦略担当リードを務めるDavid Kerstein(MD)は、次のように述べています。「大いに待ち望まれたこれらの結果を肺がんコミュニティーと共有できるのは当社にとって大きな喜びです。ALTA-1L試験のデータは、ALUNBRIGがファーストライン治療でクリゾチニブより優れ、病状進行ないし死亡を半分以下に減らし、特に脳転移において顕著な効果を持つことを示しています。この重要な臨床試験に参加したすべての治験担当医、そして特に患者とその世話に当たっている方々に感謝の意を表します。」

「ALK阻害剤未治療の進行性ALK陽性NSCLC患者でブリガチニブとクリゾチニブを比較する試験:第3相試験(ALTA-1L)の第一報」(Brigatinib vs Crizotinib in Patients with ALK Inhibitor-Naïve Advanced ALK+ NSCLC: First Report of a Phase 3 Trial (ALTA-1L)は、メトロ・トロント・コンベンションセンター 北棟の大ホールにて9月25日(火曜)東部標準時午前8時30分に開催されるプレジデンシャルシンポジウムで発表します。

試験の主要な結果は下記の通りで、コロラド大学がんセンターのJoyce Zeff肺がん研究寄付講座長でALTA-1Lの治験責任医師を務めるD. Ross Camidge医師(MD、PhD)が発表を行います。

  • 計275人の患者がブリガチニブ(n=137)またはクリゾチニブ(n=138)のいずれかにランダム割り付けされました。年齢の中央値は59歳(ブリガチニブ58歳、クリゾチニブ60歳)で、試験に参加した患者の55%が女性(ブリガチニブ50%、クリゾチニブ59%)でした。29パーセントがベースラインで脳転移を持ち(ブリガチニブ29%、クリゾチニブ30%)、組み入れ前に中枢神経系に対する放射線療法を受けた割合は同等でした。全体で患者の27%が局所進行または転移の病状で化学療法を受けていました(ブリガチニブ26%、クリゾチニブ27%)。
  • 初回中間解析のためのデータカットオフ時点(2018年2月19日)で、フォローアップ期間の中央値はブリガチニブおよびクリゾチニブの各群でそれぞれ11.0カ月および9.3カ月、ブリガチニブ群では95人(69%)、クリゾチニブ群では59人(43%)の患者が試験における治療を継続中でした。
  • 本試験は初回中間解析時点で、主要評価項目に関して事前設定した優越性試験の閾値を達成しました。BIRCの評価によるPFSに関しては、計99件のイベントにより、ブリガチニブがクリゾチニブより優れていることが示されました(ハザード比0.49[95%信頼区間(CI)0.33~0.74]、ログランクp=0.0007)。
  • 有効性に関するその他の結果を下記の表に示します。
 
ALTA-1L試験の有効性に関する結果
 
                               
有効性の評価項目                 ブリガチニブ                 クリゾチニブ
治療企図解析対象集団 n=137 n=138
 
BIRCの評価によるPFS
月数中央値(95% CI) NR(NR~NR) 9.8(9.0~12.9)
12カ月推定値(95% CI) 67%(56%~75%) 43%(32%~53%)
ハザード比(95% CI) 0.49(0.33~0.74)
ログランクp-値 0.0007
治験担当医師の評価によるPFS
月数中央値(95% CI) NR(NR~NR) 9.2(7.4~12.9)
12カ月推定値(95% CI) 69%(59%~76%) 40%(30%~50%)
ハザード比(95% CI) 0.45(0.30~0.68)
ログランクp-値 0.0001
BIRCの評価による確定ORR(95% CI) 71%(62%~78%) 60%(51%~68%)
P-値 0.07
BIRCの評価による全体的ORR(1回以上の評価での客観的奏功)(95% CI) 76%(68%~83%) 73%(65%~80%)
 
ベースラインでのBIRCの評価による脳転移を持つ患者
n=43 n=47
頭蓋内PFS
月数中央値(95% CI) NR(11.0~NR) 5.6(4.1~9.2)
12カ月推定値(95% CI) 67%(47%~80%) 21%(6%~42%)
ハザード比(95% CI) 0.27(0.13~0.54)
ログランクp-値 <0.0001
 
ベースラインでのBIRCの評価による測定可能な脳転移を持つ患者
n=18 n=21
確定頭蓋内ORR(95% CI) 78%(52%~94%) 29%(11%~52%)
P-値 0.0028
頭蓋内ORR(1回以上の評価での客観的奏功)(95% CI)                 83%(59%~96%)                 33%(15%~57%)
NR = 未達成

CI = 信頼区間

PFS= 無増悪生存期間

ORR= 客観的奏功率

  • ALUNBRIGに関する安全性プロファイルは、既存の米国向け添付文書情報と全般的に一致するものでした。
    • 治療下で発現した有害事象(全グレード)で、発生頻度がクリゾチニブと比較してブリガチニブの方が5パーセントポイント以上高かったのは、血中クレアチンホスホキナーゼ上昇(ブリガチニブ39%対クリゾチニブ15%)、咳(25%対16%)、高血圧症(23%対7%)、リパーゼ上昇(19%対12%)でした。
    • 治療下で発現した有害事象(全グレード)で、発生頻度がブリガチニブと比較してクリゾチニブの方が5パーセントポイント以上高かったのは、悪心(クリゾチニブ56%対ブリガチニブ26%)、下痢(55%対49%)、便秘(42%対15%)、末梢浮腫(39%対4%)、嘔吐(39%対18%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ上昇(32%対19%)、食欲減退(20%対7%)、光視症(20%対1%)、味覚障害(19%対4%)、視力障害(16%対0)でした。
    • 治療下で発現したグレード3~5の有害事象は、ブリガチニブ群の患者の61%、クリゾチニブ群の患者の55%で発生しました。治療下で最も多く発現したグレード3以上の有害事象は、ブリガチニブ群で血中クレアチンホスホキナーゼ上昇(16%)、リパーゼ上昇(13%)高血圧症(10%)、アミラーゼ上昇(5%)で、クリゾチニブ群ではアラニンアミノトランスフェラーゼ上昇(9%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ上昇(6%)、リパーゼ上昇(5%)でした。
    • 間質性肺疾患/肺炎(発現時点不問)がブリガチニブ群の患者の4%(5人/136人)、クリゾチニブ群の患者の2%(3人/137人)で発現しています。早期発現(治療開始から14日以内と定義)の間質性肺疾患/肺炎は、ブリガチニブ群では患者の3%(発現:3日目~8日目)で観察され、クリゾチニブ群では観察されませんでした。

ALTA-1L試験について

成人患者をALUNBRIGで治療する第3相ALTA-1L試験(ALK in Lung Cancer Trial of BrigAtinib in 1st Line/肺がんのファーストライン治療でALK阻害剤ブリガチニブを検討する試験)は、ALK阻害剤未治療の局所進行性/転移性ALK陽性NSCLC患者275人を組み入れて進行中のグローバルランダム化非盲検比較多施設試験です。患者は、ALUNBRIG 180mgを1日1回(7日間の導入期間では90mgを1日1回)、またはクリゾチニブ250mgを1日2回の頻度で投与されました。盲検下の独立評価委員会(BIRC)の評価による無増悪生存期間(PFS)を主要評価項目としました。副次評価項目には、RECIST改訂版1.1に基づく客観的奏功率(ORR)、頭蓋内病変におけるORR、頭蓋内病変におけるPFS、全生存期間(OS)、安全性および忍容性を含めました。クリゾチニブとの比較で少なくとも6カ月のPFS改善を示すため、主要評価項目の最終解析は、合計約198件のPFSイベントが発生した時点で行う計画です。本試験では、予定されているPFSイベントの約50パーセントが発生した時点と、約75パーセントが発生した時点の2回にわたり、主要評価項目の中間解析を行うことが事前設定されています。

ALK陽性NSCLCについて

非小細胞肺がん(NSCLC)は肺がんの最も一般的な形態であり、世界保健機関によれば、世界中で毎年診断される推定180万人の新規肺がん症例の約85パーセントを占めています。遺伝子研究では、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の染色体転座が、NSCLC患者のサブセットで重要ながん進行因子であることが示されています。転移性NSCLC患者の約3~5パーセントにALK遺伝子の転座が見られます。

武田薬品は、NSCLCを対象とする研究開発を継続し、毎年世界中でこの重篤で希少な肺がんと診断される約4万人の患者の生活を改善することに傾倒しています。

ALUNBRIG®(ブリガチニブ)について

ALUNBRIGは、武田薬品が2017年2月に買収したアリアド・ファーマシューティカルズが創薬した分子標的がん治療薬です。ALUNBRIGは2017年4月、クリゾチニブ投与中に進行したかクリゾチニブ抵抗性のALK陽性転移性NSCLC患者の治療薬として米食品医薬品局(FDA)の迅速承認を取得しました。本適応は、腫瘍奏功率および奏功期間に基づき、迅速承認制度により承認されました。本適応の承認継続は、検証的試験における臨床的ベネフィットの検証と説明が条件となります。2018年7月にカナダ保健省は、一種類のALK阻害剤(クリゾチニブ)投与中に進行したかALK阻害剤抵抗性のALK陽性転移性NSCLC成人患者の治療薬としてALUNBRIGを承認しまた。FDAとカナダ保健省によるALUNBRIGの承認は、主としてピボタル第2相ALTA(ALK in Lung Cancer Trial of AP26113/肺がんでALK阻害剤AP26113を検討する試験)試験の結果に基づいています。

ALUNBRIGは、腫瘍がクリゾチニブ抵抗性のALK陽性NSCLC患者の治療薬として、FDAより画期的治療薬の指定を受け、ALK陽性NSCLC、ROS1陽性/EGFR陽性NSCLC患者の治療薬としてFDAより希少疾病用医薬品の指定を受けています。

ブリガチニブ臨床開発プログラムは、世界中のALK陽性NSCLC患者とその治療に携わっている医療従事者のために、革新的な治療薬を開発するという武田薬品の現在のコミットメントを一層強化するものです。この包括的なプログラムには下記の臨床試験が含まれます。

  • ALUNBRIGの安全性、忍容性、薬物動態、予備的な抗腫瘍活性の評価を実施するようにデザインした第1/2相試験
  • クリゾチニブ投与中に進行した局所進行性/転移性ALK陽性NSCLC患者で2種類の投与レジメンにてALUNBRIGの有効性と安全性を検討するピボタル第2相ALTA試験
  • ALK阻害剤未治療の局所進行性/転移性ALK陽性NSCLC患者でクリゾチニブと比較したALUNBRIGの有効性と安全性を評価するランダム化グローバル試験の第3相ALTA-1L試験
  • アレクチニブ投与中に進行した患者に重点を置き、日本人のALK陽性NSCLC患者を治療する第2相単一群多施設試験
  • アレクチニブまたはセリチニブの投与中に進行した進行性ALK陽性NSCLC患者でALUNBRIGの評価を実施する第2相グローバル単一群試験
  • クリゾチニブ投与中に進行したALK陽性NSCLCを患う参加者でアレクチニブと比較したALUNBRIGの有効性と安全性を比較する第3相ランダム化グローバル試験

ブリガチニブ臨床試験の詳細情報については、www.clinicaltrials.govをご確認ください。

重要な安全性情報(米国向け)

警告および注意

間質性肺疾患(ILD)/肺炎:肺については、間質性肺疾患(ILD)/肺炎と一致する重度/生命を脅かす/致命的有害反応がALUNBRIG投与で発現しています。ALTA試験(ALTA)で、ILD/肺炎が90 mg(90 mg 1日1回)投与群患者の3.7%、90→180 mg(90 mg 1日1回のリードイン期間7日間の後、180 mg 1日1回)投与群患者の9.1%で発現しました。ILD/肺炎の可能性がある疾患と一致する有害反応が患者の6.4%で早期段階(ALUNBRIG投与開始から9日以内、発現までの期間の中央値2日)に発現し、患者の2.7%でグレード3~4の反応が発現しました。特にALUNBRIG投与開始後の最初の1週間は、呼吸器症状(例:呼吸困難、咳等)の発現または悪化についてモニタリングします。呼吸器症状が発現または悪化した患者はすべてALUNBRIG投与を保留し、ILD/肺炎または呼吸器症状の他の原因(例:肺塞栓症、腫瘍進行、感染性肺炎)について直ちに評価を実施します。グレード1~2のILD/肺炎の場合、ベースラインまで回復した後に減量してALUNBRIG投与を再開するか、ALUNBRIG投与を永久的に中止します。グレード3~4のILD/肺炎の場合、またはグレード1~2のILD/肺炎が再発した場合は、ALUNBRIG投与を永久的に中止します。

高血圧症:ALTAで、高血圧症がALUNBRIG 90 mg投与群の11%、90→180 mg投与群の21%で報告されています。グレード3の高血圧症が患者全体の5.9%で発現しました。ALUNBRIG治療に先立ち、血圧を管理します。ALUNBRIG治療を開始して2週間後、その後の治療期間中は少なくとも毎月血圧をモニタリングします。最適な降圧療法にもかかわらずグレード3の高血圧症が発現した場合はALUNBRIG投与を保留します。重症度がグレード1まで回復した後、減量してALUNBRIG治療を再開します。グレード4の高血圧症、またはグレード3の高血圧症が再発する場合は、ALUNBRIG治療の永久的な中止を考慮します。徐脈を引き起こす降圧剤と併用してALUNBRIGを投与する場合は注意します。

徐脈:ALUNBRIG投与で徐脈が発現する場合があります。ALTA試験で、毎分50拍(bpm)未満が90 mg投与群の患者の5.7%、90→180 mg投与群の患者の7.6%で発現しています。グレード2の徐脈が90 mg投与群の患者1人(0.9%)で発現しています。ALUNBRIG治療期間中は心拍数と血圧をモニタリングします。徐脈を引き起こすことが判明している医薬品の併用が避けられない場合、患者のモニタリング頻度を高めます。症候性徐脈の場合はALUNBRIG投与を保留し、徐脈を引き起こすことが判明している併用薬の使用の有無を確認します。徐脈を引き起こすことが判明している併用薬が見つかり、投与を中断または投与量を調整した場合、症候性徐脈の消失後にALUNBRIG投与を同じ用量にて再開します。徐脈を引き起こす併用薬が見つからなかった場合、症候性徐脈が消失してからALUNBRIGの用量を削減します。生命を脅かす徐脈の場合、その要因となっている併用薬が特定されなければ、ALUNBRIGの投与を中止します。

視覚障害:ALTAで、かすみ目、複視、視力低下を含む視覚障害をもたらす有害反応がALUNBRIG治療を受けた患者で報告されており、割合は90 mg投与群で7.3%、90→180 mg投与群で10%となっています。90→180 mg投与群でグレード3の黄斑浮腫と白内障がそれぞれ患者1人で発現しています。何らかの視覚症状が現れたら報告するよう患者に助言します。重症度がグレード2以上の視覚症状が新規発現または悪化した患者では、ALUNBRIG投与を保留して眼科的評価を行います。グレード2ないしグレード3の視覚障害がグレード1の重症度またはベースラインまで回復した後、削減した用量にてALUNBRIG投与を再開します。グレード4の視覚障害の場合はALUNBRIG治療を永久的に中止します。

クレアチンホスホキナーゼ(CPK)上昇:ALTAで、クレアチンホスホキナーゼ(CPK)上昇がALUNBRIG投与を受けた患者で発現しており、割合は90 mg投与群で27%、90 mg→180 mg投与群で48%となっています。グレード3~4のCPK上昇の発現率は、90 mg投与群で2.8%、90→180 mg投与群で12%でした。CPK上昇による減量が90 mg投与群の1.8%、90→180 mg投与群の4.5%で行われました。原因不明の何らかの筋痛、圧痛、脱力を経験した場合は報告するよう患者に助言します。ALUNBRIG治療期間中はCPK値をモニタリングします。グレード3またはグレード4のCPK上昇の場合はALUNBRIG投与を保留します。CPK上昇が消失するかグレード1ないしベースラインまで回復した後、同じ用量または削減した用量にてALUNBRIG投与を再開します。

膵酵素の上昇:ALTAで、アミラーゼの上昇が90 mg投与群の患者の27%、90→180 mg投与群の患者の39%で発現しています。リパーゼの上昇が90 mg投与群の患者の21%、90→180 mg投与群の患者の45%で発現しています。グレード3ないし4のアミラーゼ上昇が90 mg投与群の患者の3.7%、90→180 mg投与群の患者の2.7%で発現しています。グレード3ないし4のリパーゼ上昇が90 mg投与群の患者の4.6%、90→180 mg投与群の患者の5.5%で発現しています。ALUNBRIG治療期間中はリパーゼとアミラーゼをモニタリングします。グレード3ないし4の膵酵素上昇の場合はALUNBRIG投与を保留します。膵酵素上昇が消失するかグレード1ないしベースラインまで回復した後、同じ用量または削減した用量にてALUNBRIG投与を再開します。

高血糖症:ALTAで、ALUNBRIGの投与を受けた患者の43%が高血糖症の新規発現または悪化を経験しました。ラボ検査による空腹時血清グルコース値の評価に基づくグレード3の高血糖症が患者の3.7%で発現しています。ベースラインで糖尿病または耐糖能異常を患っていた患者20人中2人(10%)がALUNBRIG投与期間中にインスリンの投与開始を必要としました。ALUNBRIGの投与開始に先立ち空腹時血清グルコース値の評価を行い、その後は定期的にモニタリングします。必要に応じ血糖降下薬の投与を開始するか投与量を最適化します。最適な医療管理によって高血糖の適切なコントロールが達成できない場合、高血糖の適切なコントロールが達成できるまでALUNBRIGの投与を保留し、ALUNBRIGの投与量削減か永久的中止を検討します。

胚・胎児毒性:動物における作用機序と知見に基づけば、ALUNBRIGは妊婦に投与した場合、胎児に害を及ぼす可能性があります。妊婦でのALUNBRIGの使用に関する臨床データはありません。妊婦に対しては胎児への潜在的リスクについて助言します。妊娠する可能性のある女性には、ALUNBRIG治療期間中および最後の投与後少なくとも4カ月間は有効な非ホルモン性避妊薬を使用するよう助言します。妊娠する可能性のある女性パートナーを持つ男性には、治療期間中およびALUNBRIGの最後の投与後少なくとも3カ月間は有効な避妊法を用いるよう助言します。

有害反応

重篤有害反応が90 mg投与群の患者の38%、90→180 mg投与群の患者の40%で発現しています。最も多く発現した重篤有害反応は肺炎(全体で5.5%、90 mg投与群で3.7%、90→180 mg投与群で7.3%)とILD/肺臓炎(全体で4.6%、90 mg投与群で1.8%、90→180 mg投与群で7.3%)でした。致死性の有害反応が患者の3.7%で発現し、その内訳は肺炎(患者2人)、突然死、呼吸困難、呼吸不全、肺塞栓症、細菌性髄膜炎、尿路性敗血症(それぞれ患者1人)でした。

90 mg投与群で最も多く発現した有害反応(25%以上)は悪心(33%)、疲労(29%)、頭痛(28%)、呼吸困難(27%)で、90→180 mg投与群では悪心(40%)、下痢(38%)、疲労(36%)、咳(34%)、頭痛(27%)でした。

薬物相互作用

CYP3A阻害剤:強力なCYP3A阻害剤とALUNBRIGの併用は避けます。グレープフルーツおよびグレープフルーツジュースもブリガチニブの血漿濃度を上昇させる可能性があるため避けます。強力なCYP3A阻害剤の併用が避けられない場合は、ALUNBRIGの投与量を削減します。

CYP3A誘導剤:強力なCYP3A誘導剤とALUNBRIGの併用は避けます。

CYP3A基質:ホルモン性避妊薬を含むCYP3A基質とALUNBRIGの併用は、CYP3A基質の濃度低下と効果消失をもたらす場合があります。

特定集団における使用

妊婦:ALUNBRIGは胎児に害を与える可能性があります。妊娠する可能性がある女性には胎児への潜在的リスクについて助言します。

授乳婦:ブリガチニブの母乳への排泄または母乳摂取乳児ないし母乳産生への影響に関するデータは存在しません。母乳摂取乳児における有害反応の可能性があるため、授乳中の女性にはALUNBRIGによる治療期間中は母乳を与えないよう助言します。

生殖能力を持つ男女:

避妊法妊娠する可能性のある女性には、ALUNBRIG治療期間中および最後の投与後少なくとも4カ月間は有効な非ホルモン性避妊薬を使用するよう助言します。妊娠する可能性のある女性パートナーを持つ男性には、治療期間中およびALUNBRIGの最後の投与後少なくとも3カ月間は有効な避妊法を用いるよう助言します。

不妊:ALUNBRIGは男性の生殖能力を低減させる可能性があります。

小児への使用:小児患者でのALUNBRIGの安全性と有効性は確立していません。

高齢患者への使用:ALUNBRIGの臨床研究では、高齢患者における効果が若年患者の場合と異なるかどうかを判断するのに十分な人数の65歳以上の患者が対象となっていません。ALTAに参加した患者222人のうち、19.4%が65~74歳で、4.1%が75歳以上でした。65歳以上の患者と若年患者との間で、安全性または有効性について、臨床的に意義のある差異は観察されていません。

肝障害・腎障害:軽度の肝障害または軽度から中等度の腎障害を持つ患者の場合、投与量の調整は推奨されていません。中等度から重度の肝障害または重度の腎障害を持つ患者に対するALUNBRIGの安全性については研究されていません。

ALUNBRIGの完全な処方情報(米国向け)についてはwww.ALUNBRIG.comをご覧ください。

武田薬品工業について

武田薬品工業株式会社(TSE: 4502)は研究開発を駆使する世界的製薬企業として、科学の成果を生活に変革をもたらす医薬品に橋渡しすることで、患者の健康を改善して患者に明るい未来をもたらすことに真剣な努力を傾けています。武田薬品はその研究活動をオンコロジー、消化器系疾患、神経精神疾患の各治療領域とワクチンに集中させています。武田薬品は革新の最前線に位置するため、研究開発を自社内および提携先との共同で実施しています。特にオンコロジーと消化器系疾患における革新的な製品と、新興市場におけるプレゼンスが、武田薬品の現在の成長を加速させています。武田薬品の約3万人の従業員は、70カ国以上でヘルスケア分野の提携先と協力しながら、患者の生活の質を向上させることに懸命の努力で取り組んでいます。詳細情報についてはhttps://www.takeda.com/newsroom/をご覧ください。

武田薬品の詳細情報については当社ウェブサイト(www.takeda.com)を、武田薬品工業株式会社のグローバルオンコロジービジネスユニットのブランドであるTakeda Oncologyの詳細情報については本ブランドのウェブサイト(www.takedaoncology.com)をご覧ください。

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20181002005502/ja/

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