スイス・サンプレ
(ビジネスワイヤ) — フェリング・ファーマシューティカルズは本日、第3b相PRONOUNCE試験の開始を発表しました。本試験は、前立腺がんおよび心血管疾患(CVD)の患者での主要有害心血管イベント(MACE)の発生率を、GnRH受容体拮抗薬デガレリクスの投与患者とGnRH受容体作動薬リュープロリドの投与患者とで比較するものです。
前立腺がんは世界的に男性で2番目に多いがんで、2012年に110万人が同がんと診断され、30万人以上が死亡しています1。アンドロゲン除去療法(ADT)は進行性前立腺がんに対する標準的治療法と見なされています2。ただしADTはCVDのリスク増大を伴うことが示されています。このリスク増大は特に治療開始後の最初の1年間で明白に認められます3,4,5。
6件の第3相試験のプール化データに基づく後ろ向き解析では、CVDの病歴がある前立腺がん患者がGnRH作動薬による治療を受けた場合と比較して、GnRH拮抗薬による治療を受けた場合、主要心血管イベントのリスクに差がある可能性が示されました6。PRONOUNCE試験は1年の治療期間で2種類のADT治療、GnRH拮抗薬(デガレリクス)とGnRH作動薬(リュープロリド)の心血管安全性プロファイルを比較する目的で開始されました。PRONOUNCE試験の主要評価項目は患者のランダム化からMACEの複合エンドポイント発生の初確認までの時間としました。
メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター泌尿生殖器オンコロジーサービス担当主任でPRONOUNCE試験の共同治験責任医師のHoward Scher医師は、次のように述べています。「前立腺がんを持つ高齢男性でCVDのリスク増大が判明しているため、ADTを開始する患者の管理で心血管系の状態を考慮することは非常に重要です。PRONOUNCE試験はGnRH拮抗薬とGnRH作動薬の心血管安全性プロファイルへの有益で詳細な知見を提供し、十分な情報を得た上での臨床判断に寄与できる可能性があります。」
フェリング・ファーマシューティカルズは米デューク大学メディカルスクールの研究所であるデューク臨床研究所(DCRI)と提携してPRONOUNCE試験を実施しています。DCRIは臨床試験におけるCVDで世界的に著名な専門力により、学術面でのリーダーシップを発揮することになります。
デューク大学医療センターとデューク臨床研究所で准教授を務めるマシュー・ロー医師は、次のように述べています。「この大いに期待されていた試験は、がん患者を対象に心血管転帰を検討する初の試験であり、CVDおよび前立腺がんを持つ患者の治療に携わる心臓専門医、腫瘍専門医、泌尿器科医が独自の形で連携することになります。
PRONOUNCE試験は米国とカナダの50以上の試験実施施設で約900人の患者を組み入れ、初回患者登録(FPFV)は2016年2月に行われる予定です。
フェリング・ファーマシューティカルズの最高医学責任者(CMO)であるDr. パスカル・ダングラスは、次のように述べています。「PRONOUNCE試験の開始により、前立腺がんを持つ男性患者の生活を改善し、前立腺がんとCVDの既往症を持つ患者の未充足ニーズに対応するというフェリングの長年のコミットメントにおいて、重要な節目となる成果を新たに達成したことになります。」
– 以上 –
PRONOUNCE試験について:
PRONOUNCE試験は大規模な期間1年間のランダム化対照前向き試験として心血管安全性を検討するもので、前立腺がんとCVDを患い、デガレリクス(GnRH拮抗薬)の投与を受けている患者において、独立判定による主要有害心血管イベント(MACE)の発生率を、リュープロリド(GnRH作動薬)投与患者と比較します。PRONOUNCE試験の詳細情報についてはhttps://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02663908?term=pronounce&rank=1をご覧ください。
デガレリクスについて:
デガレリクスはアンドロゲン除去療法のための拮抗薬で、GnRH受容体に可逆的に結合し、テストステロンの産生を即時に阻害します。テストステロン産生の抑制により腫瘍増殖が阻害されます7。デガレリクスはホルモン依存性の進行性前立腺がんの治療薬として2008年に米国、2009年にEUで承認されました。同薬は現在、アジア、中南米、中東を含む世界の約53カ国で提供されています。
前立腺がんについて:
前立腺がんは男性のがんとして世界で2番目に多いもので、がんと診断される男性の15%に及びます。男性におけるがん死亡の原因として第5位を占め、2012年に死亡した男性全体の6.6%で死因となっています1。前立腺がんは前立腺の細胞から発生し、増殖して制御が効かなくなります。大半の場合、前立腺がんはゆっくりと増殖し、男性の生涯を通じて発見されないままですが、速やかに増殖して転移する場合もあります8。標準治療には7つの種類があります。すなわち注意深い経過観察ないし積極的サーベイランス、外科手術、放射線療法ないし放射性医薬品治療、ホルモン療法、化学療法、生物製剤療法、ビスフォスフォネート療法です7。
フェリング・ファーマシューティカルズについて:
スイスに本社を置くフェリング・ファーマシューティカルズは、研究主導型のスペシャルティバイオ医薬品企業グループとして、世界市場で活動しています。当社はリプロダクティブヘルス・泌尿器科・消化器科・内分泌科・整形外科の分野で革新的な製品の発見・開発・販売を手掛けています。フェリングは60カ国近くに事業子会社を有しており、110カ国で製品を販売しています。フェリングとその製品に関する詳細情報についてはwww.ferring.comをご覧ください。
References
1 WHO GLOBOCAN 2012: http://globocan.iarc.fr/old/FactSheets/cancers/prostate-new.asp#MORTALITY [Last Accessed: January 2016]
2 Chowdhury S et al. Trends in Urology and Men’s Health. 2014:5: 26-27
3 Keating NL et al. J Clin Oncol. 2006 Sep 20;24(27):4448-56.
4 D’Amico AV et al. J Clin Oncol. 2007 Jun;25(17):2420-2425
5 Kintzel PE. Pharmacotherapy. 2008;28(12):1511-22.
6 Albertsen PC et al. Eur Urol. 2014 ;65:565-73
7 National Cancer Institute. Prostate Cancer (PDQ(R)): Treatment: Treatment Option Overview. http://www.cancer.gov/types/prostate/patient/prostate-treatment-pdq [Last Accessed: January 2016]
8 American Cancer Society. Cancer Reference Information, Overview: Prostate Cancer. http://www.cancer.org [Last Accessed: January 2016]
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